政略結婚~天使に導かれて~
「ねぇー、愛ちゃん」

突然、話しかけられて、愛はびっくりした。

「へぇ・・・びっくりした・・・・・驚かさないで下さいよ。悠太さん」

「ごめんごめん、そんなに驚くなんて・・クククッ」

「笑わないで下さい。ところでどうしたんですか?」

「否、やっぱり手伝うよ!こう見えても兄貴と違って、俺、結構
 料理するんだよ。」

「そうなんですか!?颯太さんは、全くしないですよ・・・・・。」

「兄貴は、元々仕事しか興味がなかったから・・・・
 ところで、愛ちゃんは、兄貴といて、幸せなの?」

突然、悠太にそう切り出された言葉を不思議に思いながら

「・・・・悠太さんも知ってのとおり、最初は、政略結婚だったので
 正直、上手くやって行けるか心配だったけど、結婚してこの4カ月間
 本当に、色々あったの・・・・。
 でも、今は、颯太と一緒になれて幸せよ。
 颯太は、西園寺の娘としてではなくて、私個人を好きになってくれたし
 私も、颯太自身が好きだわ。」

「そうか・・・。なら良かった・・・。もしかして無理してるのかな
 って、気になっていたんだ・・・・。
 でも、二人は、本当の夫婦になれたんだね。」


「はい。」

愛は、素直に返事をした。

颯太と結婚してから、本当にあっという間の日々で、最初はどうなるのかと
思ったが、今では心から颯太を愛してる。

本当に幸せな日々を送っていたのだ。
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