政略結婚~天使に導かれて~
悠太が来てから暫くすると、楓がやって来た。

「その節は、本当にありがとうございました。」

「そんなに気にしなくても良いよ!僕も、あの時、急いでいたから
 君たちの事、気にはなったんだが、どうしても行かなくちゃならなくて
 こっちこそ、ゴメンな・・・。」

二人は、互いに頭を下げ合い、結局最後は可笑しくなって、三人して
大笑いした・・・・。

そして、夕方には颯太も帰宅し、4人で、楽しく食事をし、また楓が
私の暴露話に、華が咲いた・・・・。

「愛は、中学の時、体育祭の実行委員長で、挨拶するために、段の
 上に上がったんです。
 その時、最初の言葉が『もしもーし』って、ハハハハッ・・・・・
 あぁー、今思い出しても、お腹が痛くなるほど可笑しかった!」

「「ぶっ・・ハハハッ」」

颯太も悠太も、楓の話で大笑い。

「楓、もう良いでしょ!あの時は、無意識にマイクが電話に見えたのよ!」

「愛、本当に、笑わせてくれるよな・・・・はぁー可笑しい!」

「愛ちゃんって、結構、天然なんだね・・クスクスクス・・・」

愛は、3人から思いっきり笑われ、終いには天然と言われ、

「もう!良いじゃない!人を、笑いのエサにしないでよ」

とうとう愛は拗ねてしまった。

颯太は、そんな愛を愛しそうに、愛の頭を撫でながら、愛のご機嫌を
取っていた。

そんな二人を、楓と悠太は、安心したように見守っていた。
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