かえるのおじさま
「耳飾は?」

「ああ、獣顔には好まれるが、あたしたちは、ほら……つけるところがないだろ?」

「やっぱり、腕輪と首飾りか……」

おばさんの手持ちの中には、少し大ぶりではあるがガラスのビーズを繊細に編んだものも入っている。

「言っとくけど、ここは田舎だからね。ビーズなんて小じゃれたものは売ってないよ」

「そうね。それにガラスのビーズでは重くて、子供向きじゃないわ」

ギャロが口を差し挟む。

「金属の加工は、俺じゃ無理だぞ。第一に道具が無い」

「う~ん。やっぱり駄目か……」

沈み始めた空気を払拭するように、テーブルの真ん中にどん!と皿が置かれた。

「冷めないうちに食べちゃいな」

そこに並んだのは実に家庭的なメニューだ。
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