ありがとう。






「クスっ。」



あ、南海ちゃん!




「奏、美喜の前だとキャラ違うし。ギャップがね。」



南海ちゃんは笑いながら





「奏、頑張れ。」



と言ってカフェから出て行った。







「何だったんだろう?」



「美喜、ここおいで。」



奏が指差した場所は、椅子に座っている奏の膝の上。




「そんな場所・・・。」



「美喜。」



そんな甘い声で呼ぶなんて・・・





知ってるくせに。



私が奏のこと大好きってわかってるくせに。




そっと奏の膝の上に奏を背に座る。




「ダメ。何でそうやって座るんだよ?」



「?」



私、何か間違った?



「やっぱり、ここやめようか。ここだと座りにくいし。」



今普通に座れてたけど?






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