可愛い生徒(カノジョ)の育て方
 ニッコリと微笑むお姉さん。

 一瞬、ギクリとしたお母さん。

「うちのデパート友の会に入ってくれた時、お母さん名義の通帳見たんだけど、確か残高が7百……」

 遮るようにお母さんが叫んだ。

「わかったわ!お母さんがコツコツ貯めたお金で何とかします!!」

 お金の問題が、一気に解決した。
 
 お姉さん、やるな……。


「お金は大丈夫だという結論が出たところで」

 隣に座る安西の様子を確かめる。

 少しほっとしたような顔で俺を見ていた。

「なぜF女子よりR大学を選ぶか、という点ですね。
 菫さん自身も話していたとは思いますが、やはり環境が違います。平安時代の女流文学を学びたいという希望を持っているそうです。その土地で学ぶことができれば、資料も思いのままに集められます。
 同じような志を持った仲間同士、きっと今まで以上に勉強に励むことでしょう。
 英語を勉強するなら、英語圏の国へ行くのが一番ですが、それと同じだと思います」

 古典好きにとっては、憧れの聖地だからな。

 当然、いい研究者も揃っている。
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