ぱんつのおかず
✳︎✳︎



「ぶえーっくしょいっ!!」



風でカーテンひらっひらしとる、さわやかな朝の教室。


登校してきて入った瞬間、とてつもなくでっかいクシャミかましてしもた。


大注目や。

教室におるヤツ全員のアタマ、おれの方にいっせいに振り返って、ちょっとビビる。



「ずびっ、あー…」



鼻すすって、自分の席に向かいます。


5月生まれの晴れオトコ、古町雪生。



…さっきまでめっちゃ眠たかったけど、自分のクシャミで目ぇ覚めたわ。



ほんでな。自分の席にカバン置いて座ろうとしたら、なーんや変な圧迫感があった。


それもそのはずや。


どっかの国の首相のボディーガードみたいに、柔道部・ゴリラ似の剛田が、おれの席の真ん前に立っとったから。



「…なんや」



なんや剛田。朝っぱらから何を守っとんねん、お前。


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