ぱんつのおかず
「……ハァ」
「いやごめんホンッマごめんセッチ、ちゃうねんで!?ワザとやないねんホンマっ」
そういうことか。やっと納得して、ため息や。
人ひとり倒す威力あるサーブ出せるんに、方向定まらんて。
ある意味すごいな。全然ほめてへんけど。
「わ、ワザとやないねんで!?」
「…わかっとるわ。狙ったとしたらよっぽどの怨念が込められとるわそのボール」
「……すんません…」
「…つーか、先生は?」
ちょっと体起こして見わたしても、保健室に白衣が見当たらん。
おれと、こふじ。二人だけや。
「あ。目覚めたら教えて~いうて、出ていった」
「…めっちゃ適当やな。ていうか、一応病院つれてくやろフツウ」
「んー…でも、寝言ハッキリ口に出して言うとったから、大丈夫やろって先生が」
「は?寝言?」
「うん。運ばれるとき、『それ、白線ギリッギリやな!!』って言うとったで」
「………」
…なんの夢見とんや、それ。