桜幸恋華
空になった屯所に山南さんと言われるひととふたり、落ち着かない時間を過ごしていた。
「美桜さん」
「はい」
「初めましてですよね。私は山南敬助です」
山南さんは髪は前髪も方まであって眼鏡をしている。すごく優しそうなひとだ。
「山南さんは皆さんを信じているのですね」
「…。そうなのでしょうか」
山南さんのかおはなぜか悲しそうだった。
「総長」
観察方の山崎が駆け込んできた。
「本命は池田屋です」
「池田屋!?」
さんなんの顔色が変わった。