20100228-Anniversary-
そう言われ、肩に手を乗せると同時に出発。


『こうやって自転車に乗るの初めて。』


そう言えば、浩輔は嬉しそうに


『それは良かった。陽菜の初めてを一緒に経験できて嬉しいよ。』


浩輔と付き合ってると初めての事だらけで凄く新鮮。
知らないことを知ってる年上の男性。格好良く見えた。


・・・浩輔の事好きかも。


自分の気持ちを素直に伝えてくれる彼に徐々に惹かれていた。
素直じゃない私は口に出して言えないけど、いつか言えるといいな。


スピードを上げてからは、風の音であんまり話せなかったけど楽しかった。
途中結構な上り坂があったけど彼は私を降ろさず上った。


『ちょっと、格好つけちゃった。』


上った後に後ろを振り返ってそう言ってくるもんだから素直に


『ちょっとじゃなくて凄かったよ!ってか前向いて前!』


そう言えば、本当に嬉しそうに笑ってた。


そして、駅から1キロ程の所に彼の家があった。


『はい、到着。』


『・・・ありがとう。』

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