20100228-Anniversary-
彼の部屋に入ると、


『飲み物を用意してくるね。』


そう言って、部屋を出ていった。


辺りを見回して綺麗だななんて感心しながら、ふと窓を見ると鉄格子がつけてあった。


・・・何故?


不思議に思いながらベッドに背もたれて床に座る。
すると、ドアの向こうで笑い声が聞こえてきた。


『あ~もっ・・・』


彼がちょっと照れ臭そうに部屋に戻ってきた、手にはジュ-スを持って。


『陽菜待った?はい、これ好きなカルピス。』


『ありがとう、ところで何で窓に鉄格子されてるの?』


浩輔はあー・・・と言いながらも理由を教えてくれた。


『昔から試験期間中も窓から抜け出して遊びに行くから、母さんから付けられた。』


『・・・。』


『でも、ほら見てよ。この2本は実はこっそり折ったから抜け出せるんだよ。』


・・・私の常識では考えられない家があった。というか笑えた。


『そう言えば、笑い声が聞こえてたけど何話してたの?』


さっきの笑い声が気になり何気なく聞いた。すると浩輔は


『俺さ、親に彼女紹介するの初めて。』

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