お見合い
改めて見ても、やっぱり素敵な人で、すぐに惚れてしまいそう。

でも、怖いな。

「休みの日はほとんど俊介の家に?」
「・・・はい。大抵は」

いいんだろうか。
こんな、一応はお見合い相手なのに他の男の人の家によく泊まってるなんて言ってしまって。

「本当はね。女の子をよく泊まらせる俊介も、女の子の夢話に興味を示す梓も想像がつかなかった。だから、今日は興味本位で関村さんを見たくて来たんだ」
「・・・」
「でも、理解出来た気がする。あの二人の君を大事にする心が」

ぁあ。涙でちゃうな。
こんなに嬉しいことってない。
すごい救われた気分。

「・・・初めてです」
「うん?」
「私よくふられるんです。すごく悲しいけど、仕方ないのかなって思ったんです」
「それは、あの2人が原因でってこと?」
「・・・はい。理解してもらえないんです。だから、私とあの2人の関係が認められた感じがして嬉しいです。すごく、嬉しいんです」
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