Finale Love
「あべっち・・・」

「オマエだって、ファンの前、ステージの上で歌ってる自分が好きなんだろう?
だったら、歌うことから逃げるな!!
それが今、オマエがやるべきことなんじゃねえーの?」

「俺は・・・」

「雄祐の気持ちなんて、ききたかねえよ。
俺は絶対に今の雄祐を認めねえーからな!! こんなことでオマエが逃げるなんて、俺、思いたくねえーから!!」

「あべっち・・・」

「今度の主催ライブ、何がなんでも、オマエに歌ってもらうからな!!
じゃなきゃ俺はオマエを認めねえーかな!! わかったな?!」

あべっちは海岸沿いを一回りして雄祐を自宅へと送った。

主催ライブ当日、雄祐がいないままメンバーはライブハウスでリハをしていた。

開演まじかになっても雄祐の姿はなく本番を迎えた。

ステージ上に雄祐の姿がなく客席やファンはざわめいた。

自宅にいた雄祐はふいにPCの電源を入れTwitterで呟きを見てた。

「今度のEMOの主催ライブ、初めて見にいきます」

「雄祐さんの『Answer』生で聞けるのを楽しみにしてます」

「雄祐さんの歌声大好きです」

「EMOの曲にいつでも励まされています」

「EMOの曲でいつも元気もらってます」

「パワフルな雄祐さんが大好きです」

数々の呟きを見た雄祐は弥生の言葉を思い出した。

たしかー・・・

弥生が言ってた。

『何があっても雄は歌うことをやめないで歌い続けてほしい』って・・・。

でも俺は・・・

弥生がいないと歌うことも出来ない。

それでも俺のことを・・・

待ってくれてるファンがこんなにいる。

なのに俺は・・・。

ファンに答えることをしてない。

こんな俺が・・・

弥生との未来を描けるはずがない。

俺は・・・

俺のやるべきことを今。

やらなきゃいけない。
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