あの日、言いたかったこと。
杏と再会してから二日後。
俺はまた補習のために学校に来ていた。
訳の分からない数式を並べられ、俺は眠くなる一方。
あー……つまんねぇ。
もうこの前みたいに窓の外を見たりしない。
だってそこには……俺が一番見たくないものがあるから。
俺達が壊れてしまった原因ともいえる……サッカーが。
見たら思い出す。
胸が苦しくなる。
自分を責めずにはいられなくなる……。
……ヒナ――
「っ…………!」
……アイツの声が頭に響く。
何で……。
最近はよくアイツの……光輝の声が聞こえる。