あの日、言いたかったこと。

……結局、なぜか二人で誰もいない食堂のイスに腰を掛けて買ったジュースを飲む。


「俺とは話したくないんじゃなかったのかよ」


悠斗が俺の方を見ずにコーラのキャップを開けながら聞いてきた。


「……お前がムカついたから」


別に……話したくて話したわけじゃねぇし。


「日向ってさ……いっつも自分の中に溜め込むよな」

「は?」

「そういうの……昔からムカついてた」


……悠斗が今度はまっすぐ俺の目を見ながら言ってきた。


「……別に、そんなのお前に関係ねぇだろ」

「……あるよ。
いつも話してた。
どうしたら日向が悩みや苦しみを外に出してくれるか……って。
……光輝と二人で」


光輝と…………。
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