あの日、言いたかったこと。

仕方なく二人で帰る。

方向一緒だし。

仕方なく。


でも……こうやって一緒に学校から帰るのっていつ振りだろう。


……懐かしい。



……ふと気がつくと、俺と悠斗の間にちょうど一人分ぐらいの隙間ができているのに気がついた。

悠斗もそれに気がついていたが……何も言わなかった。


いつも……間に光輝がいた。


真ん中で……屈託のない笑みをいつも浮かべていた。


「っ……………」


やっぱり……昔とは違う。

今は……物足りない。


この隙間を埋めることは……一生できないんだ。

もう……二度と。

< 52 / 133 >

この作品をシェア

pagetop