社内恋愛のススメ



「あの、私からもお願いします!絶対………絶対、成功させてみせます!!」


そう言って、思いきり頭を下げる。

先ほど、部長に頭を下げて謝った時と同じ様に。



私1人じゃ、きっと出来ない。


でも、長友くんと一緒なら、頑張れる。

どんなに困難でも、立ち向かっていける。



信頼出来る仲間と、一緒に仕事がしたいの。

自分の力を全て使って、めいっぱい仕事に打ち込みたいの。


だから、お願い。



しばしの沈黙。


痛過ぎるほどの沈黙を破ったのは、上条さん。



「………君に、この仕事が出来るのかな?」


上条さんがポツリと呟いた、一言。


その一言は、私に衝撃を与えるには十分だった。



(か、みじょ………うさん………。)


まさか、上条さんにそんなことを言われてしまうなんて。

思いもしなかったよ。


信頼してくれてるって、そう思ってた。



プライベートではいろいろあったけれど、仕事となれば別の話。

公私は、分けるべきもの。


仕事に対する姿勢だけは、評価されてると思っていたのに。

仕事に取り組んでいる姿は、見ていてもらえていると思っていたのに。



違ったの?

思い過ごしだったの?


ズキンと痛む心。

重くなる体。

重力の何倍も、体が重くなった様にさえ感じる。



先ほど以上に、重苦しくなる会議室。


会議室の空気を変えたのは、部長だった。



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