ピンキーリング【短編】
「おじゃましまーす…。」
そう言って、おそるおそる拓ちゃんの家にあがる。
拓ちゃんは笑いながらあたしを見ていた。
「両親は旅行に行ってるからいないよ。」
居間にあたしを案内しながら拓ちゃんが言った。
居間のいすにこしかける。
拓ちゃんにちょっと待ってと言われ、おとなしく待つ。
…ーまだかな?
そう考えながら待っていると、いきなり電気がきえた。
「たっ、拓ちゃん?!
」
あたしがそう言うと、拓ちゃんが何かを両手に持ってあたしに近づいてきた。