等身大の愛唄
そして、昨日は結局。
気分が乗らなかったから、ライブはやらないで帰ったんだけど。





「………あんた、ストーカー?」



デジャブ…。
昨日のお昼の再現が、今日のお昼にも…。


つか、ストーカーって…

これほど、俺にダメージを与える言葉は他にあるだるか…。



「俺が何でお前のストーカーすんだよ?」



ダメージはあるものの、得意のポーカーフェイクで何とか誤魔化す。



「さぁ?もしかしたらって事もあるじゃない。そしたらあたし、警察に通報するから。」



つ、通報って…

俺…何かもう、立ち直れそうにないかも。


ショックを受けている俺を無視し、自販機にお金を入れる杏栖。


――――って。



「お前、昨日…金。入れっぱなしになってたぞ。」



そう言って、俺は杏栖に金を渡そうとするが…



「いらない。あんた使って良いよ?」



拒否られる。


もう、龍哉くん…
立ち直れそうにありませんっ((泣)


それよりも、女に金もらうって…
俺のプライドが許さねぇ!!!!



「ん~、どうしよ…」



そんな事、お構いなしの杏栖。

その指先はコーヒーのボタンへと向かう。



……………意地っ張り。


俺は知ってんだからな?

お前がコーヒー苦手なのも。
本当は、大の甘党だってことも。


でも、俺の前じゃそういうの見せねぇーから…


ったく。


そう思った俺は咄嗟に、口走っていた。

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