アウト オブ ザ ブルー
「また入院だなんて、今度はどうしたの?」
私を椅子に座らせ、手早くシーツを交換していたコージさんがそう聞いてきたので、
私はまたキーチの子を妊娠したこと、切迫流産だと診断されたこと、結局マサとは別れることになったこと…
そんな話を全部聞いてもらった。
ジェットコースター並みのスピードで展開していく私の近況に、いつしかコージさんも仕事の手を止め聞いてくれていたが、
私が話し終えると、
「ふーん、みちるもまた大変だったんだな。…で、兄貴にはまた妊娠を報告しないわけ?」
と言って、再び手動かし始めた。
「うん、今度こそひとりで産んで、ひとりで育てるんだ」
私が答えると、コージさんはゴミ箱の中身を大きな袋に開けながら、「そっか」とつぶやいた。