リベレイターズ
ただ、率直に言ってしまえば僕には、その子がゲームをするような人間には見えなかった。

なぜなら、その女の子はゲームをしているような風貌をしていなかったからである。

いわゆるギャルという容姿であった。

いや、ゲームなら誰でもやってそうだけど。

その女の子は、どことなく夜の繁華街をうろついて、不良グループとつるんでいそうな印象があるのだ。

女性関係は、姉や幼馴染みくらいしか僕は知らないので、「そういった」女の子は皆、ゲームなんか興味ないという偏見を常に持っていた。

もしかしたら、世の中そうでもないのかもしれないと、今日改めて認識する。

しかし、香水だろうか。

その香りが、鼻腔を伝って脳を刺激する。彼女の容姿も相まって、とても淫靡に見えてしまう。

「あ、夕姫。遅くなってごめんね」
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