コイゴコロ









「ってー有紗!ちょうど良いところに来た!」

どうやら太一が急いで出てきたのは、トイレを我慢していたのではなく、私を探しに行こうとしていたようだ。



「アレは一体なんだ!クラスを間違えているだけなのか…何か目的があるのか…
皆、相手が相手なだけに『あの、クラス間違えてますよ』とか言えないんだけど!」




アレと言われても私も何の事だかわからない。

取りあえず、太一が教室の中を指さすので私も教室の中を見た。













「…………おい、アレは一体なんだ!」



そう言わずにはいれない光景だった。







普通なら自分の教室の自分の席に居るはずの人が、
他のクラスの私の席に座って、本を読んでいるのだ。

しかもその本は分厚く『なんたら心理学』と難しそうな題名まで付いている。




「お前の席に居るんだから、お前が処理しろよ!」

「何故私!?なら私が1組に行くわ!」

「1組の皆にこれと同じ雰囲気を味あわせるのかお前は!」







太一とドアの陰に隠れてひとしきり言い合うが、
解決出来なそうなので、息を飲んで教室に入っていく。







 

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