かけがえのない君のために
「俺が未来を好きだから。それ以上何もない。あんたは未来の一生を壊すようなことをした。身体にも心にも大きな傷をつけた。でも・・・俺はそんな傷すら消すほど未来を大事にする」




「・・・狡い。そんなの狡い。何のためにあたしは・・・」




未来が腕を緩めて、俺にも離すように言う。


そのまま腕を緩めると未来は真っ直ぐ女のほうに歩いた。


こんな未来、知らない。
いつもどこか何かに怯えて守ってあげたいってそんな可愛いイメージだったのに。



今の未来は自信を持って立ち向かって行った。そんな彼女を俺はただ見つめることしかできなかった。
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