総長やっちゃいます
待ち合わせ場所である駅前の銅像前まで走ってきた彼は、息を整えながら、上昇した体温を下げようと襟元をつかんでパタパタと扇いだ。
時折見える鎖骨に胸をときめかせながらも、これまた定番台詞である「ううん、全然待ってないよ!」を笑顔で返した。
「本当にごめんね、妹が駄々捏ねて…」
「妹さん、いたの?!」
「うん、二個下の中三だから受験生だね」
妹さんいたんだ…!
うへへ、草野君の妹さんかぁ。
きっと、兄に似て可愛いんだろうなぁ。
また一個、草野君のこと知れちゃった☆
