大人の恋愛~背徳の行方~
「えっ、何でって・・・。田舎の祖母が、週に1回、自分の作った
 野菜を送ってくれるんです。
 祖母は、趣味で家庭菜園をしていて、実家や私に野菜をくれるんです。
 お陰で、野菜を買う事は少ないけど、今まで料理って、お手伝い程度しか
 してこなかったので、定食屋さんのようなお店だと、惣菜がいろいろ
 あるから、参考にしようと思って・・・・。」

螢は、梨桜の話に納得し、自分の行きつけの定食屋に梨桜を連れて行くと
梨桜は、大喜び! 定食屋のおかみさんとすぐに仲良くなり、梨桜は、
色んな惣菜の作り方を聞いていた。

螢にとって、何もかもが新鮮だった。

そして、定食屋を出ると、

「梨桜ちゃん、送るよ!」

「はい、ありがとうございます。」

梨桜は、素直に螢から送って貰い、マンションの前に来ると、

「梨桜ちゃん、君が好きだ。付き合って欲しい!?」

螢の突然の告白で、梨桜は戸惑いながらも、

「えっ・・・・高丘さん・・・・良いんですか?私なんかで?」

「あぁー、梨桜ちゃんじゃなければ意味がないんだ・・・・
 梨桜ちゃんのように、俺が素でいても大丈夫なのは、
 始めてなんだよ・・・・。」

「高丘さん・・・・私も、初めて会った時から、惹かれてました。
 私も、好きです。」

螢は、梨桜の言葉に、感動し、思わず抱きしめた。

「ちょ・・・ちょっと・・高丘さん、ここ外です。」

真っ赤な顔になった梨桜が可愛くて、そうだな、ここじゃ不味いな・・・。

「部屋に来て、話をしますか?」

梨桜は、螢を部屋に上げるのを一瞬躊躇ったが、でも、もっと話が
したいと思い、部屋に入れることにした。


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