大人の恋愛~背徳の行方~
「俺は、NYに行く前、あれだけ真紀には、日本に残るように言ったのを
 あいつは、実家の両親を巻き込み、無理やり俺を説得させた。
 だが、俺も、今回だけは、言いたいことを言わせてもらい、それでも
 ついて来るって言ううから、承諾したが、案の定、仕事が大変なのに
 帰れば、くだらない愚痴ばっかりで、終いには、俺を責める・・・・
 NYに付いて、良かったのは、最初の1週間だけで、後は、毎日、毎日
 仕事と真紀の事で、神経が擦り切れて行ったんだ・・・・
 そして、1週間前、とうとう俺は、爆発したんだ・・・・
 元々、真紀との結婚は、躊躇っていたのを、真紀が真紀の両親を
 使って、俺に婚約を承諾させ、それだけだと不安だったんだろ、
 凛の妊娠も、真紀の計画だったんだ・・・・
 そんな真紀に、全部言ってやったら、呆然としていたよ。
 俺が、まさか知っているとは思わなかったんだろうな・・・・
 あいつは、プライドの高い女だから、自分のした卑劣な行為が
 俺にばれたら、多分一緒にはいないだろうし、俺も、真紀には
 もう一緒にはいられないと、宣言して、アパートを出たんだ。」


「「「「・・・・・・・」」」」

「多分、凛は、松平が引き取るだろうし、今回の事で、向こうに非は
 あるから、慰謝料なしの、凛の養育費だけの支払いで、離婚に
 持ち込むつもりだ・・・・
 もし、ごねる様なら、弁護士を立てたいんだけど、父さん、腕の
 良い弁護士、知らないかな!?」

「あぁー、弁護士なら知っている。もし、そこまで揉める様なら
 紹介するよ・・・・
 しかし・・・何でそこまで真紀さんは、お前に執着したんだ?」

「多分、螢さんの容姿、学歴、仕事、の表面だけを見て、自分に
 相応しいと思ったんですよ・・・」

「香奈!!あんた、憶測で言わないの!!」

突然、香奈が言い始めたので、梨桜が注意すると

「否、香奈ちゃんの言う通りさ。あいつは、かなり自分自身に自信を
 持っているし、松平の名前が、またそうさせているんだと思うよ」

螢が、香奈のホローに入ると、理が、

「結局、真紀さんは、螢の本性を見抜けなかったんだね!!」

そこにいた、全員が、頷いた。
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