大人の恋愛~背徳の行方~
結局、その日は、螢は、初心者の梨桜に、負担を掛けないように!
と、思いながらも、梨桜を離すことが出来ず、螢は、梨桜を一晩中
抱きしめていた。

螢にとって、これほどまで女性に対して執着したのは初めてで、
とにかく離れたくなかった・・・・。

翌朝、螢は、一旦着替えて、大学に行くため、帰って行ったが、
梨桜は、昨日の螢と過ごした時間が、気恥ずかしいやら、嬉しいやらで
何とも言い難い気持ちだったが、好きな人と居れたことは、幸せだった。

それから、二人は、順調に交際を続けて行き、梨桜と付き合い始めて
から、すぐに螢は、就職も決まった。

螢は、日本でも1・2を争う、証券会社に就職が決まり、梨桜も
とても喜んだ。

「螢は、証券マンか・・・・。金融は、結構大変だぞ!?」

翼が、螢にそう話すと、

「解っているよ。でも、面白味もあるだろ!俺は、やってみたいんだよ!」

螢が答えると

「まぁー、螢なら何とか頑張るだろ!それより、薫が帰国するらしいぞ!?」

一樹が、三人の友人でもある、橘 薫の帰国の話題が出た。

橘 薫は、螢達の友人で、螢は、翼たちを通じて知り合ったが、薫は
現総理大臣の息子で、兄は俳優をしている。

薫は、小さい頃から、特殊な環境に育ったせいか、あまり心を許せる
友人が少なかった。

しかし、妙に螢とは気が合い、日本にいる時は、よくつるんでおり、

「じゃー、薫が帰国したら、会おうぜ!!」

そうだな、久しぶりに薫の話も聞きたいな!?

三人は、懐かしむように話していた。
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