大人の恋愛~背徳の行方~
食事は、和食中心の、野菜中心。

寝る前には、背中から足にまでのマッサージを施し、螢がいる日は
とにかく螢中心で、梨桜は行動していた。

螢は、どうも環境が変わると、ものすごく神経を使うらしく、
長男気質の『俺に任せて』を、外の世界で発揮する分、
身内には、完全に甘えたになるのが、螢が就職してから
解った。

環や蘭子には、

「梨桜、ちょっと螢さんに尽くし過ぎじゃない!?」

そう言われ、理までもが

「梨桜、螢にそんなに尽くすと、梨桜が段々大変になるから、
 いい加減な所で、止めときな!」

理までにも注意される。

「でも、なんかほっとけないのよ・・・・私が少しでも役に立つなら
 それでいいのよ・・・・。」

「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」

三人は、それ以上は何も言わなかった。

しかし、今思えば、もう少し、その頃、螢を突き放していれば、
あんな別れ方をしなくて済んだのかも知れないと、後から思うのである。
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