姫と7人の小人達の恋物語
「小人達には呪いがかかってて、白雪姫に口づけをしてはいけません。
それから、お酒を飲めば一時的に力が戻り小人でなくなるようですが、…大きな代償もあるようなので飲まない方がいいでしょう。
後はほとんど白雪姫の話通り、かな?」

 悠里が真剣な顔で語るので、皆黙って聞き入った。

「…要するに、白雪姫を変な輩から守ればいいんだよね?」

 小さくなっても女の子のような雅が悠里に尋ねた。
悠里は「そうです」と言い、こくこくと頷く。

「変な…」

 言いながら楓が一点を見つめる。

「傍に寄ると危険な…」

 続いて雅も一点を見つめた。
視線の先に居るのは、巡。

「……てめぇら…っ」

 巡は引きつった笑みを浮かべている。
< 12 / 38 >

この作品をシェア

pagetop