姫と7人の小人達の恋物語
(仮にも一個上の先輩を危険呼ばわり…)

 姫香はわたわたしていたが、どうやら三人は仲が悪くはないらしい。
慣れた様子で「えー、だって一番危険じゃん?」と、幼いながらも王子様のような姿の楓が言った。
くふ、くすくす、と意地悪く笑う雅は実は小悪魔らしく、からかって楽しんでいる様子だ。

 そんな中、紘汰がくいくいと姫香の服の裾を引っ張った。


「白雪姫…、もとはと言えば、俺が図書室に誘ったせいでこうなったんだからさ。気にしないでね?
俺は白雪姫を全力で守るから」

 紘汰は真っ直ぐに姫香を見つめた。
そして、「こんな小さな身体じゃ頼りないかもしんないけど」、と続けて苦笑いする。

「俺も紘汰と一緒に守るからなっ!」

 幼い太陽も姫香に駆け寄り、にかっと無邪気に笑った。

「…あ…、ありがとう!私も皆の役に立てるようにがんばるから!」

 姫香は七人の顔を見て、ぐっと自身の拳を握った。
かくして、白雪姫と七人の小人達の生活がこうして幕を開けたのである。



◇7人の小人達編
To be continued...
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