orders!
「……わかった。少しだけね」
「よっしゃ!じゃあ今週の日曜、昼過ぎに駅前ね!」
本当に嬉しいのか、にこっと明るい笑顔を見せる柳町くんに、苦笑いをこぼす。
デートかぁ……。いいの、かな。
手を振り去っていく彼を見ながら、頭に浮かぶのは無愛想な洸ちゃんの顔。
けど、もうお店にも行けないし……叶いもしない。ならここで、進むしかないのかな。
進むしかないんだよね、分かってる。でも、分かっていても心が痛い