orders!



洸ちゃんは、私が誰かとデートしても、お店に行かなくても気にしないんだろうな。

ただの幼馴染でしかない、私のことなんて。

どうでも、いいんだろうな。






その週末の日曜日。

がやがやとにぎわう昼下がりの駅前には、私服の彼の姿。



「柳町くん」

「あっ、先生!」



にこやかにこちらを見る柳町くんはいつもの制服姿とはまるで真逆の印象で、寧ろどちらが年上か分からないくらい大人っぽい。



「ごめん、待たせた?」

「ううん、全然」

「何か……いつもと雰囲気違うね」



見慣れない格好をついまじまじと見てしまう私に、柳町くんはへへっと笑う。



「先生もね。塾で見るのとイメージ違う」

「そう?」

「うん、何か親近感わく。じゃあ行こっか」



柳町くんはそう言って、私の手を引いて歩き出した。


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