TABOO~それぞれの秘密~
彼はコーヒーに浮かぶ泡を人差し指で掬うと私の唇に落とした
「気付いてたんでしょ?3年前、俺がバイトとして働いてた事」
「さあ」
「くくっ。気付いてたのに二人になるのを拒まないんだ」
私を貶めるような声に、体はざわめく
「俺の体、期待してた?」
近づく目の光にぞくっとした瞬間、机に押し付けられた
器用に私のブラウスのボタンを外す指先は3年前よりも滑らかで
「店長だったあんたを店の奥で抱いた後、俺のもんにするって決めて社員になったんだ。もう、逃がさない」
重なる彼の重みが私の記憶を呼び覚まし、淫らな上書きを始める