竜の唄
ぱ、と残り一体に目を向けると、その魔物は怒ってイアンに向けてつるを叩きつけていた。
うわっ、と驚き剣でガードすると、その剣につるが巻き付く。
「おお!」
何故か感心したイアンは、たんと地を蹴り剣から手を離した。
そのままつるに巻き付かれた剣の上へ着地し、バランスを崩す前に一瞬で魔物に向かってジャンプ。
驚き声をあげ葉で頭らしき場所をガードした魔物に、ガードの上から踵落としを繰り出した。
悲鳴をあげ目を回した魔物のつるがしめつけを緩めたのを狙い、剣を抜き取る。
ついでにつるを斬りつけるのも忘れない。
「うっへぇ、容赦ねえな」
見ていたリアスは思わず苦笑した。
残り二体のうち一体はイアンに、一体はロゼに向かって動いている。
それを振り返って確認したイアンは、まずロゼに向かっていた魔物に向かって駆け出した。
必然的にイアンを標的にしていた残り一体と、踵落としをくらった魔物もついてくる。
「ほっ」
軽快な掛け声とともに追いかけていた一体に斬りつけ、ついでに怯んだ瞬間に後ろにまわって残り二体の場所へ蹴り飛ばした。
二体とぶつかって三体いっしょくたになって地面に転がったところで、ロゼを振り返る。
「バッチリよ」
術を待機させていたロゼは、それを解放した。
劫火が三体を焼き尽くす。