後宮に売り飛ばされたら皇女を押しつけられました
「アイラ」
扉に向かうアイラをエリーシャは呼び止める。
「無理はしないで。いざとなれば、元の姿に戻ってちょうだい――わたしを守るために、命を捨てようとは思わないで」
「――はい」
アイラがうなずくと、飛び込んできたライナスに腕を引かれた。
「エリーシャ様! こちらに!」
アイラは、今の自分はエリーシャなのだと言い聞かせながらライナスに引きずられるままに走っていった。
別荘の裏口から、外に飛び出す。
「皇女だ! 皇女が逃げるぞ!」
途中でフェランが二人に加わった。さらに何名かの騎士がアイラを守るようにその側につく。
「――だまされてくれたみたいね」
小さな声でアイラが言うと、たしなめるようにライナスがアイラに向かって舌打ちする。
「――馬をどうぞ!」
扉に向かうアイラをエリーシャは呼び止める。
「無理はしないで。いざとなれば、元の姿に戻ってちょうだい――わたしを守るために、命を捨てようとは思わないで」
「――はい」
アイラがうなずくと、飛び込んできたライナスに腕を引かれた。
「エリーシャ様! こちらに!」
アイラは、今の自分はエリーシャなのだと言い聞かせながらライナスに引きずられるままに走っていった。
別荘の裏口から、外に飛び出す。
「皇女だ! 皇女が逃げるぞ!」
途中でフェランが二人に加わった。さらに何名かの騎士がアイラを守るようにその側につく。
「――だまされてくれたみたいね」
小さな声でアイラが言うと、たしなめるようにライナスがアイラに向かって舌打ちする。
「――馬をどうぞ!」