青空の下へーその手に願いを込めてー
それにしても、この子、
私は病院に長い間いますが、この子女の子は見たことがありませんね…。

「大丈夫?今から看護婦さん来るから、それまで私とお話ししようか?」

明るく、声をかける。

「……いい」

「え…?」

「いい、お話し、いらない」

私は驚くと同時に、自分が何かしてしまったのではないか、と不安になった。

「あの、ごめんね、私、何かしちゃったかな…?あ、それとも、どこか痛い?」

「……(フルフル)」

少女は首をふる。

困りましたね……。
今まで、こんなタイプの小さい子は、この病棟にはいなかったので、どうやって話しかけたらいいのかわかりません。
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