青空の下へーその手に願いを込めてー
困っていると、

「大丈夫ですか~?あら、音羽ちゃん、ナースコールしたのは、あなた?」

遠くから、大急ぎの看護婦さんが走ってきた。

「あ、そうです。この子が、ちょっと転んじゃったみたいで…、点滴の針が心配だったので、呼びました」

「あら、ありがとうね~。結構小さい子は転んじゃう子が多いのよね~どれどれ…」

看護婦さんが点滴の様子を確認する。

「うん、たぶん大丈夫だとは思うけど、一応病室に戻ろっか」

少女は、首を縦に動かす。

「よし、じゃあ、戻ろっか、音羽ちゃん、ありがとうね、教えてくれて」

「ああ、いいですよ全然」

少女と看護婦さんは、手をつないで、病室に戻っていった。
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