青空の下へーその手に願いを込めてー
「ははっ、なかなか面白い言い回しをするね。でも音羽ちゃんの存在は本当にありがたいかな。みんなお母さんやお父さんからはなれて入院してる、みんなふさぎがちになるんだ。そんなとき、音羽ちゃんがいると、子供たちも喜ぶ」

なんだか自分が必要な存在のように思えてくるから不思議です。
やっぱり先生の言葉には、魔法がかかっているようで、メガネ越しに微笑むその姿は、ふとした瞬間、私の心をドキリとさせるのです。

「あ、あ、……ありがとうございます…」

と、そのとき、私の心で何か引っかかる事が。
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