青空の下へーその手に願いを込めてー
「ちなみに、親御さんは、ちよちゃんが元々病気だって診断されてたから、空気の綺麗な田舎に住んでいるおばあさんの家に連れて行ったらしいけど…」

少しの沈黙が流れる。

「それからは、高い治療費を払えるようにって、時間を削って働いているみたいだけど、そのせいでまだお見舞いにも来れてないみたいなんだ」

おばあちゃんはよく来てくれるけどね。そう言って先生が話を切り上げ、こちらを向く。
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