本気で大好きでした。


教室の入口だったからか、ほかのクラスの人やクラスメートに見られていた。


そんなことも気付かずに、ただひたすら泣いた。

昨日もたくさん泣いたのに、どうしてだろう

なんでこんなに涙が溢れてくるんだろう─────


「理緒、落ち着いたか?」

「うぅっ」

「……落ち着くまでこのままでいてあげるから。家帰ったら泣けないだろ」


そう言って、ずっと抱きしめてくれた。

あたしの涙が枯れるまでずっと………


「もう大丈夫そうだな」

「うん。昨日から本当にごめんね」

「いいよ、おれが守るって言ったし。でも今日ベッドから落とされたときはイラっとしたけどなぁ」

「いやっ、あれは彼方が…」


彼方があたしのことを抱きしめて、頬にキスしたから


なんて言えないし…


「まぁ、いいって。ちょっと腰痛いけどな」

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