本気で大好きでした。

「ま、まあね」

「おれんちなんて、おれ以外ほとんど帰ってこないから

俺の家族は、ぷぷだけ」

「ぷぷ?」

「おれのペット。ミニチュアダックスフント」


彼方にペットか…。

見てみたいな、なんか面白そう。


「理緒は、姉ちゃんも妹もいるもんな。女ばっかだ」


って、笑っている。


「あたしね家が嫌いなんだ。
妹といる時間が何より苦痛なの」


いきなりのカミングアウトに、驚いている彼方。


「理緒、おれね、兄ちゃんに
『お前といる時間が一番嫌いだ』って言われたことあるんだ。
元から兄ちゃんはおれのこと嫌いだなって思ってたけど
実際言われると、結構辛かった」


あたし、どうしよう。

いま、彼方の心の傷えぐっちゃったんじゃないかな。

あたし、最低だ……


「まぁ、そんな顔するなよ。言っただろ、笑った方がかわいいって
俺も忘れてたから、ほんと気にすんな」


ねえ、彼方

きっとそれ、ちがうよ。

忘れようとしたから、忘れてたんじゃないかな。


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