本気で大好きでした。

「おれ遠くから見たら黒髪じゃんかっ」

「ちょっとまって、今一体どこ向かってんの?」


ここ、どこ?


「とりあえず… 陽太でも呼んどく」


ここで陽太出てくるんかいっ


「じゃあ、あたしは美桜呼ぶ」


その前に、美桜準備終わってんのかな…


【5分後】


「あっ来た」

「はっ?早っ!」


え?
なんでこんな早いの、この人!

空飛べんの?!


「理緒ちゃん、なんでそんな驚いてんのー?」

「イヤ…… だって、フツー驚くでしょ」


だってさ。

呼んだかと思えば、すぐ出てきたんだよ


「簡単なことだよ。 俺んち、すぐそこだから」


それにしたって、早いよ……


「美桜ちゃんは?まだ?」


陽太くんが早すぎるから、美桜が遅く感じるだけだよ………


「じゃあ、来るまでなんかしてる?」


なにしてるーって。

ここで待ってないと、美桜来れなくね?


ってか、あたし……

美桜になんてメール送ったっけ。


制服のポケットから、ケータイを取り出して

《menu》ボタン

まだ、ガラケーのあたしのケータイ。

カスタムされた、それぞれのメニューアイコン。

一番上にある、《mail》ボタンを選ぶ。

慣れたなぁ

3年目の、このケータイ。
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