~宿命~
第27章 何がなんでも 前編
翌日、俺は水和を連れて任務へ出かけた。
今日の任務は金持ちの息子が留守番をするので母親が帰ってくる1時間だけ警護して欲しいという依頼だった。
いつもは他人を危険から守る為に動いている。
それなのに金持ちは自分の方が価値があると思い込み、他人の事など考えもぜず行動する。
俺はそんな奴の仕事など嫌気がさしていたが、今日はこの任務しかなかったのだ。

俺は気取ったオバハンからカギを預かり、家の中へ入った。
明隆:「うわっ!玄関にキジかいな!凄いなぁ。」
水和:「いつもこんな任務受けてるの?」
明隆:「いや、今回はたまたまや。」
それもそうであろう。
選びたくても選ぶものがなかったのだから。
俺はもっと暴れられる任務があると思っていたのにこれでは勇気を振り絞って俺を受け入れてくれると言った水和に自分という存在を伝えられない。
戦っている姿も受け入れてくれる者は安居しかいないと確信していたので不安もあったが、水和の為にも見せる必要があったのだ。
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