~宿命~
明隆:「んじゃ何でキスしなきゃならんのや!」
水和:「それは…。」
明隆:「へっ!欲求不満だからやろ?」
水和:「違うっ!好きだから。」
明隆:「キスが?」
水和:「何でそうなんのよ!あんたがに決まってるでしょ!」
こんな衝突は初めてだった。
何を言えばいいか分からないし、どう接したらいいかも分からない。
明隆:「…分かった。」
自分では何が分かったのか分からなかったが、無意識にこの言葉が出てしまった。
水和:「こっちに来る前から気になっててパートナーになってからどんどん惹かれていったの。彼女いるのは知ってたけど、諦めきれなくて…」
明隆:「分かったから。泣くな。」
彼女の辛そうに話す表情が耐えられなかった。
だが、情に流されてキスをしてしまったら水和の人生を狂わしてしまう。
だから俺は自分の考えを正直に話した。
明隆:「俺はお前を愛せない。その時の感情に流されて愛したとしても本気じゃない。想ってくれるのは嬉しいけど、応えてあげれないのが俺の気持ちだ。パートナーである以上、家族として接して貰わなければいけない。俺もそうしてくれると助かる。」
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