約束~幸せのクローバー
「一番点数が悪かった者は今日、居残って俺の雑用を手伝ってもらう」
思わず顔を上げたら視線が合った。
槇野先生はニヤッと意地の悪い笑みを浮かべて私を見ていた。
今のは絶対、私に向けて言った言葉だ。
雑用を生徒に手伝わせるなんてサイテー!!
思いっきり目を反らせた。
「時間になったから止めろ」
「これから答えを言っていく。
それぞれ自分で採点しろ」
先生は集めたテストに一通り目を通している。
自分としては頑張ったつもりなんだけど……。
「大崎美羽!
残念だったな居残り決定だ」
嘘!?
そんなに酷い点数は取ってないはずなのに――…。
「美羽、頑張って!!」
隣の席の麻由が声をかけてくれたけど……
補習の次は雑用なんて……もうやだぁ!