約束~幸せのクローバー
「先生、こっちの箱片付きました」
「じゃあ今度はこっち」
槇野先生は私の顔を見ずに指示だけ出した。
きっと昨日の事怒っているんだ。
待つように言われたのに無視して帰っちゃったから……。
「それ終わったら帰っていいぞ」
作業をしながら振り向きもせずに告げられた。
嫌われたんだ……。
悲しくなって涙が出て来た。
「うっ…ふぇ……」
慌てて、口を押さえた。
槇野先生に泣いてるなんて気づかれたくないよ……。
早く終わらせて帰ろう。