偽りの婚約者



「やっと終わった」


主任から言われていた仕事が終わり軽く伸びをしようとした時「お疲れ」と、またまた後ろから主任の声が聞こえて振り向いた。



「主任、いつからそこにいたんですか?」



「うーん15分ぐらい前かな」


何度も後ろから現れないでほしい。


「急に後ろから声をかけられると心臓に悪いから止めて下さいね」



「君が気づかなかっただけだろう」



「そうですけど本当にビックリしたんですよ」



「それは悪かったな。安西さんが残って頑張ってくれたおかげで何とかなった助かったよ」


「いつも紗季さんや主任には迷惑をかけているから、役に立ちたかったんです」



「そういう一生懸命な所が安西さんのいい所だと思うよ」


そんな事言われたのは初めてだ。



「そんな風に言って貰えるとは思わなかったです」



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