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 「ところで、あなた何歳なの?」
 あげまんじゅうを食べ、飲み込み、口内が落ち着いたところで、「二一歳」と言った。
 あらあら、と中年女性店員はおでこに手をあて、「若くしてあなたの精神は熟年の極みに突入してるわね。あなたなら社会の荒波もさざ波として渡っていけるわ」
 妙なご託宣を置き土産に中年女性店員との絡みは終わりを告げた。人の話を真剣に聞き、それに対し応えるというのは労力がいることなのだな、と鈴音は改めて感じた。それにしても遅い。待たされるのは嫌いだ。でも、待っていたから中年女性店員と出会い、会話し、様々な事柄に触れることができた。
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