HELP
「いえ、一般的な恋愛ですよ」
「あなたね、恋愛に一般も特別も欄外もないのよ。あるのは『HELP』よ」
ヘルプ、の発音の際に、絹枝は舌先を巻きつけるようにネイティブな発音を披露した。その直後に店内から流れる有線から、ビートルズの『HELP』が響いた。
「ほら、誰もが、心の底では助けを求める。満たされるって本来は一時的。常に助けを求めてる。恋愛はその最たる例。だから悲劇は恋愛から始まるの」
なるほど、と胡桃は納得してしまった。
悲劇は恋愛から。
既に彼女にとっては悲劇の渦中にいる。海の沖合から渦潮の中心部で一人、悲劇の末路を見届け、深海に沈むのであろうか。
「あなたね、恋愛に一般も特別も欄外もないのよ。あるのは『HELP』よ」
ヘルプ、の発音の際に、絹枝は舌先を巻きつけるようにネイティブな発音を披露した。その直後に店内から流れる有線から、ビートルズの『HELP』が響いた。
「ほら、誰もが、心の底では助けを求める。満たされるって本来は一時的。常に助けを求めてる。恋愛はその最たる例。だから悲劇は恋愛から始まるの」
なるほど、と胡桃は納得してしまった。
悲劇は恋愛から。
既に彼女にとっては悲劇の渦中にいる。海の沖合から渦潮の中心部で一人、悲劇の末路を見届け、深海に沈むのであろうか。