ノスタルジア
「……好き……がよく分からないんです」
「え?」
「きっと、私がまだ子供だっていう話なのだろうけど。澪といる時に感じるどの感情のことを、"好き"っていうのか……私には分からない」
「……そう」
お姉さんの長いつけまつげが、伏せめがちに瞬きをした。
自分でも、なぜついさっき会ったばかりのこの人にこんなことを言っているのか分からないが。
何故だか心の奥にずっと突っかかってた疑問は、勝手に口から吐き出される。