不機嫌honey
嫌いなタイプだ。



「何で言わなきゃなんないの?関係ないじゃん」

「いいじゃん、教えてよ」

「ウザい。さようなら」

「ちょっ、待って!!」

「なに!?」



ガッシリ腕を掴まれてしまい、帰るに帰れない。



マジでウザい!!



「ケータイだけ教えて?」

「うっせぇよ。興味ねぇから」

「うわぁ~、カワイいのにキツいね~」

「離せ」

「はいはい、わかりました…。俺、フられたの初めて」

「おめでとう、初体験」



そう言ってその場を後にした。



帰ろうと思い、カバンを持って教室から出る。



「一緒に帰ろうか」

「うん」



ユウリも今帰りらしくて。



一緒に歩くと、よく注目を浴びるんだ。



ユウリ目当ての女が多くて、あたしに突き刺さる視線は冷たいもの。



気にしないけど。



「今日体育だったの?」

「うん、暑いのに100メートルのタイム計るとかって。最悪だよね~」

「早かった?」

「それなりにね」



王子様なんだろうな…。



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